企業における新規事業創出はいま、非連続な成長を生み出す経営の中核アジェンダです。しかし、取り組みが加速する一方で、現場の熱量だけではスケールせず、経営のトップダウンだけでは空回りし、本質的な変革に至らないケースが後を絶ちません。問われているのは、多岐にわたる事業開発の手段をいかに統合し、評価制度や組織設計まで踏み込めるか――属人的な挑戦を越え、持続的にイノベーションを生み出す全社的なエコシステムへと昇華させることです。経営の決断、ミドルの推進力、現場の実行力。あらゆるレイヤーで未来を切り拓く新規事業のリーダーへ向け、市場の最新トレンドと次の一手を導く実践知をお届けします。
最新記事
日本企業の生存戦略:KDDI髙橋氏、オリックス宮内氏、平井卓也氏が語るスタートアップ共創とAI実装
日本のスタートアップエコシステムは拡大を続けているが、世界と比べればまだその歩みは遅い。大企業とスタートアップの共創を阻む壁や、AI時代に日本企業が取るべき生存戦略とは何か。今回は、7月17日にペガサス・テック・ベンチャーズが開催した「スタートアップワールドカップ2026」東京予選内のパネルディスカッションをレポートする。一橋大学 名誉教授の米倉誠一郎氏をモデレーターに迎え、初代デジタル大臣である平井卓也氏、KDDI 代表取締役会長の髙橋誠氏、オリックスシニア・チェアマンの宮内義彦氏が登壇。国の政策転換から大企業の組織病理、スタートアップ共創の具体策、そして勝機となる「フィジカルAI」の可能性まで、トップリーダーたちの議論の様子をお届けする。
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大谷翔平と安藤忠雄が示す「フローの境地」──大企業ミドルがAI時代に“神々と踊る”成功法則
経営や投資の基本である「コスト対リターン」。しかし、KPIや社内政治という打算に縛られた現代の組織は、マックス・ヴェーバーが予言した「鉄の檻」と化している。AIが「目的関数」に基づいて効率よく最適解を導き出すこれからの時代、人間に求められるのは、そうした打算を捨て去りプロセスそのものに没頭する「フローの境地」だ。本記事では、大谷翔平や安藤忠雄の姿から、結果というエゴを超越して「神々と踊る」領域を考察。AIには不可能な「目的の消失」にこそ宿る、大企業ミドルが真の精神の自由を手にするための成功法則を紐解く。
事業ではなく産業を創れ。みずほ中馬氏と住友生命藤本氏が語る、大企業だからこその共創戦略
2026年6月23日開催の「新規事業 LEADERS 2026」より、みずほフィナンシャルグループ 執行役員 CBDOの中馬和彦氏と、住友生命保険 常務執行役員の藤本宏樹氏が登壇した「大企業の新規事業の現在地と、新たな産業の創出」の様子をレポート。大企業の新規事業が陥りがちな「自社中心の罠」からいかに脱却し、個社の枠を超えた「産業創出」へと向かうべきか。AIシフトや世界経済のブロック化といったマクロ環境の変化を踏まえ、これからの新規事業リーダーに求められる戦い方を掘り下げる。
新規事業部門は「CEO養成所」。ヤマハ発動機×グロービスが取り組む、共創時代のリーダー育成
新規事業を立ち上げてスケールさせるには、事業を牽引する「CEO人材」が不可欠だ。しかし、1社単独でバリューチェーンが完結しない現代において、大企業におけるこれまでのリーダー育成手法は通用しなくなりつつある。こうした「個社完結」の限界を打破すべく、ヤマハ発動機とグロービスは、異色の新規事業リーダー育成プログラム「Perspectives Journey」を立ち上げた。サバゲーでのチームビルディングや現代アート鑑賞など、固定観念を壊すユニークなアプローチを通じて、共創時代に求められる高い視座を持った次世代リーダーはどう育つのか。両社のキーマンに、プログラムの全貌とその狙いを聞いた。
なぜ経営企画が新規事業を管掌すべきなのか──限界利益とROICの使い分け、経営者のマインドシェア獲得
不確実性が加速する現代のビジネス環境において、大企業の経営企画部門が担う役割は大きな変容を迫られている。従来の「管理会計の運用」や「既存事業の予実管理」といった“守り”の機能にとどまらず、突如として「前例のない新規事業の立ち上げやインキュベーション」の管掌を任されるケースが急増しているのだ。しかし、不確実性を極端に嫌う大企業の既存のモノサシ(評価軸)やガバナンスをそのまま適用してしまい、筋のよいプロジェクトを頓挫させてしまうケースは少なくない。経営企画はいかにして不確実性と向き合い、孤立しがちな新規事業担当者の「擁護者」となり、経営のロジック(予実・管理会計など)と仕組みに落とし込むという“攻め”の役割を担えるのか。メガベンチャーから大企業まで戦略立案とインキュベーションを主導してきたDriveForce 代表取締役社長の井上伸也氏に、経営企画が押さえるべき「新規事業立ち上げのお作法」と「管理会計・資本コスト」を活用した実践的アプローチに迫った。
帝人での新規事業から独立へ。明治HD・財団法人など三足の草鞋を履く山名氏に聞く、イノベーターの哲学
帝人での基礎研究・ハーバード留学を経て、「100周年記念新事業」のリーダーに抜擢。「老化制御」を掲げた社内ベンチャーNOMONの立ち上げから黒字化、そして親会社の事業整理に伴う異例の独立へ。現在は、独立を果たしたスタートアップ「NOMON & Co.」、大規模な新規事業を牽引する「明治ホールディングス」、そして日本のディープテックエコシステム構築に挑む「ASAGI Labs」という3つの組織を舞台に活躍する山名慶氏。2019年のNOMON立ち上げ当時から一貫して「予防と日常ケア」の社会実装を目指してきた同氏に、大企業の「ゼロリスク信仰」や「PL至上主義」の壁に直面しながらも社会実装への執念を燃やし続ける理由、そして大企業とスタートアップを縦横無尽に行き来するイノベーション論を伺いました。
VC出資で「戦略的リターン」は得られるか? 事業会社が投資を無駄にしないための“3つの問い”
新規事業創出やイノベーションを目的としたVCファンドへの出資。しかし、「資金を出しても戦略的なリターンが得られない」と悩む事業会社は少なくありません。出資という行為だけで成果が自動的に生まれるわけではないのです。本記事では、VC投資で確かな成果を上げるために事業会社がクリアすべき「3つの問い」を解説します。インサイトを活かす社内体制の構築から、本気で向き合ってくれるファンド(GP)の見極め方、優良なディールフローの確認まで。ファンド投資を単なる資金提供ではなく、価値ある「関係構築プロセス」へと昇華させ、自社内でリターンを創出するための実践的な視点をお届けします。
ヤマハ流・新規事業の育て方。「TRANSPOSE」が仕掛ける自前主義からの脱却と出口戦略
2026年6月23日開催の「新規事業 LEADERS 2026」より、「ヤマハ『TRANSPOSE Innovation Challenge』若手事務局と考える、アイデアを事業化する“仕組み”づくり」と題したセッションの模様をレポート。本セッションでは、ヤマハの事務局担当者・山本雄登氏が登壇。「自前主義の限界」からの脱却、事業化スピードを加速させる「事業部テーマ制」、そして若手イノベーターをあえて「3年寝かせて育てる」独自の育成論まで、大企業の新規事業にまつわるリアルな課題と、それを突破する仕組みを紐解く。
教科書にない“実践知”がCVCを救う。Counterpart Ventures西条氏に聞く成功の条件
日本企業の間で「第4次CVCブーム」が到来し、スタートアップ投資を通じたイノベーション創出への期待が高まっている。しかし、多くの企業が「既存領域への固執」や「実務経験者の不在」といった構造的な“7つの壁”に直面し、同じ失敗を繰り返しているのが実情だ。ビジネス書に書かれた戦略だけでは、泥臭い社内政治は乗り越えられない。今回は、米国拠点のベンチャーキャピタルでありながら、グローバルで800社以上が参加するCVCコミュニティも運営するCounterpart Venturesの西条祐介氏にインタビュー。日本特有の課題を打破し、他社の「実践知」から成功の条件を探る。
Google・Microsoftで学んだ「幸せなお金持ち」の条件──AI時代の“成功法則”とは?
約30年のキャリアの中でGoogleやMicrosoftで働き、数々の「幸せなお金持ち」と出会ってきた筆者。彼らに共通していたのは、単に資本を動かす力だけでなく、「高い精神性(悟り)」を持ち合わせていることだった。本記事では、ユダヤの教えにある「お金=愛情のエネルギー」という哲学と、GAFAMの最前線で実践される「共感と思いやり」の組織論を紐解く。AIが過去データから凡庸な解を導き出すこれからの時代。人間にしか生み出せない価値である「SQ(精神的知能指数)」を高め、ビジネスと人生の両方で真の成功を手にするための法則をお届けする。
学術知見を武器に前例のない新規事業を成功させる──論文ニュース「有用性と厳密性のジレンマ」
新規事業の立ち上げや組織変革において、「他社事例の踏襲」や「過去の経験則」だけで突き進むことに限界を感じていませんか? 前例のない領域へ踏み出すリーダーにとって、ブレない意思決定の拠り所となる「確かな根拠(エビデンス)」の確保は急務です。本連載では、経営学者・やさしいビジネススクール学長の中川功一氏が、世界最先端の経営学の論文を初学者にもわかりやすく解説しつつ、「現場で使える学術エビデンス」まで落とし込んで紹介します。初回は、経営学における「実務への役立ち(有用性)」と「データの正しさ(厳密性)」のジレンマを扱った最新論文をピックアップ。「他社事例がない」という理由で提案を却下された経験のある方にこそ、読んでほしいテーマです。経験や勘だけに頼らず、学術知見を「武器」にしてプロジェクトを力強く前進させる方法を紐解きます。
























